【性ホルモンを学ぶ】③リーダーシップや自立心 女性も元気にする男性ホルモン | 日本メンズヘルス医学会

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【性ホルモンを学ぶ】③リーダーシップや自立心 女性も元気にする男性ホルモン

産経ニュース 2021/12/6 10:00

 

 分泌が減ると男性更年期障害につながるとされるホルモン「テストステロン」は、人間が生きる上で必要な基本的なホルモンだ。そのため男性だけでなく、女性も体内でテストステロンをつくり出している。社会的、経済的に活躍する女性が増えるなか、テストステロンの作用を知ることは、女性が自分の健康を見つめ直し、自分自身の人生を前向きに歩むうえでもプラスになるといえそうだ。

■思春期やシニア期の女性が男性以上に勢いがある理由

 「女性は女性ホルモンの作用を受けますが、それだけでなく男性ホルモンにも影響を受けます。女性の血液中のテストステロンの濃度は、女性ホルモンのエストロゲンに比べて、10倍も高いんですよ」

 そう語るのは、順天堂大学大学院の堀江重郎教授だ。男性の場合、テストステロンは主に精巣でつくられるが、女性は卵巣や副腎、脂肪でつくられるという。

 子供の思春期は、一般的に女子の方が早く始まる。二次性徴により卵巣が発達すると、エストロゲン、プロゲステロンという女性ホルモンだけでなく、男性ホルモンのテストステロンの量も増加する。

 「テストステロンは自立心をもたらすため、小学校高学年くらいから、男子よりも女子がリーダーシップを発揮したり、親に対しては男子よりも早く反抗期を迎えたりすることがあります」(堀江教授)

またシニア期の女性の行動にも、男性ホルモンが影響するケースがあるという。

 女性は閉経を迎えると例外なくエストロゲンが低下するが、テストステロンは必ずしも下がらない。

 「シニアになった女性が、それまで以上に友人たちと旅行などに出かけるケースが増えるのは、テストステロンが相対的に高まるから。男子高校生が仲間と部活に熱中している状況に似ていますね」と堀江教授は語る。


■排卵しにくくなるケースも

 女性の生理周期との関係では、排卵日付近でテストステロンが最も多く分泌される。テストステロンは筋肉を増やして、脂肪を減らす作用があるので、アスリートやダイエットをする女性にとっては、筋肉トレーニングや運動をするのに最適なタイミングだ。

 だが、過剰な分泌は女性特有の不調をもたらすこともある。

 卵巣でテストステロンが過剰につくられると、排卵しにくくなる『多嚢胞(たのうほう)性卵巣症候群』になることがある。無月経や月経不順、多毛などが起こり、排卵がないため、不妊の原因になることもあるそうだ。

 社会的、経済的に活動する女性にとって、ハツラツさをもたらしてくれるテストステロンは強い味方だが、妊娠を希望する人にとっては、卵巣が順調に排卵しているか、気を配る必要がある。

 

連載

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