よくある男性の病気 | 日本Men’sHealth医学会

よくある男性の病気
よくある男性の病気

ご存知ですか?テストステロン

男性において、男性ホルモン、いわゆるテストステロンの低下は狭心症や動脈硬化、肥満、メタボリックシンドローム、アルツハイマー病などさまざまな疾患の原因や予防に関与していることが知られてきています。テストステロンは健康長寿を考える上で重要なホルモンであることがわかってきています。
  • 勃起不全(ED)とは

勃起障害(Erectile dysfunction;ED)とは、満足な性行為を行うのに十分な勃起が得られないか、または維持できない状態です。このような状態が少なくとも「3ヶ月持続すること」を診断の条件としています。ただし、外傷や手術(根治的前立腺全摘術など)などによるEDの場合に限っては、3ヶ月以前に診断できるとしています。
EDは原因の性質により、器質性と機能性に分類され、治療法も異なります。日本における有病率は、40代が20%、50代が40%、60代が60%と高く、ED患者は1000万人近いと考えられています。

  • 男性更年期障害とは

LOH症候群の原因は男性ホルモン:テストステロンの低下です。男性ホルモンは20歳代にピークを迎えてから徐々に低下していき、加齢とともに症状が現われます。
LOH症候群は身体的には全身の疲労感や倦怠感、性欲低下、ED(勃起障害)、不眠、肩こりなど、精神的には気力の衰え、集中力の低下、イライラ、抑うつなど、症状は多岐にわたります。

  • 前立腺がんとは

前立腺がんは前立腺の辺縁(外周)部に発生することが多いがんです。初期のがんでは、特に症状はありません。排尿の異常など他の理由で泌尿器科を受診したり、また健康診断で腫瘍マーカーであるPSAの異常を指摘されることにより発見されることが多くあります。腫瘍が進行すると前立腺肥大症と同じような排尿困難や血尿を起こします。さらにがんが膀胱へと拡がると尿管を圧迫し、水腎症となります。前立腺がんは特に骨に転移しやすく、転移部位に痛みや骨折を起こります。また脊椎骨に転移した場合、転移巣が脊髄を圧迫して麻痺症状が出ることがあります。

  • 前立腺肥大症とは

前立腺肥大とは、加齢に伴い前立腺を通る尿道の周囲に結節(しこり)が生じ、さらに前立腺の体積が大きくなること(腫大)です。しかし、前立腺の体積が同年齢の平均よりも大きいことに病的な意義がありません。しかし、腫大した前立腺が通常は尿が出るときに、拡がるはずの尿道がよく拡がらなくなり、尿の出が悪かったり、尿を出し切れない感覚(残尿感)などを感じる状態(排尿困難)があってはじめて前立腺肥大症と呼びます。また前立腺の体積の腫大がなくても、排尿が困難な場合に、前立腺肥大症に含めることがあります。従って男性では、脳神経系の異常による排尿障害が除いた排尿障害を前立腺肥大症と総称することが多いですが、排尿症状は前立腺の大きさとは必ずしも関係がないために、むしろ下部尿路症候群などと呼ぶ動きもあります。前立腺が大きいと触診で診断されただけで症状が伴わなければ、前立腺肥大症とはされません。

  • 膀胱がんとは

膀胱癌は、膀胱粘膜上皮より発生する癌で、組織学的には主に移行上皮癌が多くあります。腎盂癌、尿管癌も移行上皮癌が多く、癌として似た性格をもっています。女性より男性に発生する場合が多く、喫煙が大きな発症要因です。また印刷業や美容師、化学工場で有機溶媒の使用などに従事していた方に発癌の頻度が高く職業癌としても位置づけられています。癌でよく言われる家族性(遺伝性)のものは少ないです。
症状は痛みのない血尿(多くは肉眼的:尿の色でわかるもの)での受診でわかることが多いです。また尿が近くなる(頻尿)や排尿後の不快感、尿の我慢がきかない、といった膀胱炎を思わせる症状を訴えることもあります。このため、抗生物質の投与を受けても症状が軽快しない場合は膀胱癌の可能性があります。進行した膀胱癌では癌が膀胱の筋肉の層まで広がり、尿管を圧迫するため、尿路が塞がれ腎盂尿管が拡張する水腎症となり腎機能が低下します。

  • 尿路結石症とは

尿路結石は主に腎臓で尿中のカルシウムや尿酸などの無機質の結晶とたんぱく質などの有機物が固まってできます。尿路結石の構成する成分は、カルシウム(蓚酸Ca、リン酸Ca)が約80%で最も多く、次いでリン酸マグネシウムアンモニウム7.4%、尿酸5.2%、シスチン1.0%、その他7.0%となっています。
尿路結石の原因は尿の流れの停滞や代謝異常症などの内科の病気・薬剤による影響なども考えられますが、直接的な原因がわからないことも多いです。内科疾患では海綿腎、原発性副甲状腺機能亢進症や尿細管性アシドーシスに伴ってみられることがあります。また長期臥床状態や運動状態に制限のある場合は、尿流停滞や尿路感染を惹起して尿路結石を作りやすくなると言われています。その他に、内科の代謝異常症として痛風や副甲状腺機能亢進症や、クッシング症候群、骨粗鬆症、膠原病や、サルコイドーシス、腸疾患(クローン病などの炎症性腸疾患、広範囲の小腸切除)などによる高蓚酸尿によっても尿路結石症の発症する危険性が高くなります。

  • 性腺機能低下症とは

性腺機能低下症は男性ホルモン、テストステロンが低下している状態を意味しています。主に加齢によるテストステロン分泌の障害が原因です。医学的には、男性の加齢に伴うテストステロンの減少から引き起こされる病気は、加齢男性性腺機能低下症候群:LOH(late-onset hypogonadism)症候群)として定義されています。加齢による性機能低下症は2種類に区分できます。テストステロンを産生する精巣の機能障害によるものと視床下部・下垂体障害によるものです。ほかにも肥満、2型糖尿病、慢性閉塞性肺疾患,慢性腎臓病やHIVなどにより性腺機能低下症が引き起こされます。
性腺機能低下症の症状は疲労感、うつ病、性欲低下、勃起障害、集中力低下、不眠症などさまざまです。診断は基本的に血液検査にて血中テストステロン値を測定し、血中のテストステロン値が300-350 ng/mlを治療介入の目安としています。低テストステロンの低い状態が改善されない場合は大きな病気(2型糖尿病、関節炎、骨粗鬆症、サルコペニアやアルツハイマー病)の発症に繋がるリスクもあります。年齢を重ねても、男性にとって重要なホルモン、テストステロンを維持していくことが男性のQOL(quality of life)を大きく改善します。

  • 骨粗鬆症とは

尿路結石は主に腎臓で尿中のカルシウムや尿酸などの無機質の結晶とたんぱく質などの有機物が固まってできます。尿路結石の構成する成分は、カルシウム(蓚酸Ca、リン酸Ca)が約80%で最も多く、次いでリン酸マグネシウムアンモニウム7.4%、尿酸5.2%、シスチン1.0%、その他7.0%となっています。
尿路結石の原因は尿の流れの停滞や代謝異常症などの内科の病気・薬剤による影響なども考えられますが、直接的な原因がわからないことも多いです。内科疾患では海綿腎、原発性副甲状腺機能亢進症や尿細管性アシドーシスに伴ってみられることがあります。また長期臥床状態や運動状態に制限のある場合は、尿流停滞や尿路感染を惹起して尿路結石を作りやすくなると言われています。その他に、内科の代謝異常症として痛風や副甲状腺機能亢進症や、クッシング症候群、骨粗鬆症、膠原病や、サルコイドーシス、腸疾患(クローン病などの炎症性腸疾患、広範囲の小腸切除)などによる高蓚酸尿によっても尿路結石症の発症する危険性が高くなります。

  • 2型糖尿病とは

2型糖尿病においては糖代謝が阻害されています。膵臓によって分泌されるインスリンが血中グルコースをうまく細胞内に運び込めずに、燃料として使えなくなる病気です。2型糖尿病は血中グルコースの過剰な蓄積によって心臓や血管、腎臓、目や神経などに影響を与える可能性があります。多くの場合、肥満、特に内臓脂肪の過剰な蓄積が膵臓のβ細胞の機能を悪くし、インスリン抵抗性を生じさせることで糖尿病が発症すると言われます。男性の場合は加齢に伴うテストステロンの低下により、内臓脂肪増加が糖尿病の引き金になる場合も多いといわれています。
症状としては排尿回数の増加、喉が乾きやすい、空腹感、疲労感、視界不良、傷の治りが遅い、手足のチクチク感又は無感覚や痛み、皮膚の変色、かゆみや真菌感染などがあります。
診断に関しては血液検査にて HbA1C検査の結果が5.7%以上の場合は糖尿病のリスク状態(前糖尿病状態)として診断され、6.4%以上の場合は糖尿病と診断されます。HbA1C以外にも空腹時の血液検査による血糖値(100-125 mg/dLは前糖尿病状態、126 mg/dLは糖尿病と判断されます)、又は経口ブドウ糖負荷試験(糖が入った液体を飲んだ2時間後に血糖値が140-199 mg/dLは前糖尿病状態、200 mg/dL以上だと糖尿病と判断されます)が診断に用いられます。治療としては体重減少、食生活改善、エクササイズと薬物による治療があります。

  • メタボリックシンドロームとは

内臓脂肪型の肥満に加えて、高血糖、高血圧、脂質代謝異常のうちいずれか2つ以上をあわせもった状態をメタボリックシンドロームといいます。日本では40-74歳の患者数が約940万人、予備患者数が約1020万人で、併せて約1960万人と推測されています。また、メタボリック症候群が強く疑われる、もしくはその予備群と考えられている者は、男性では2人に1人と推定されており国民病ともいえます。
メタボリックシンドロームにおいては2型糖尿病や心臓病発症のリスクが高い状態です。メタボリックシンドロームの原因としては肥満と運動不足がおもな原因と思われます。これまでメタボリックシンドロームの患者は血中テストステロン値が低下していることが報告されており、糖や脂肪代謝を調整するテストステロンの低下もメタボリックシンドロームのリスクを上げるといわれています。症状は肥満体型以外では糖尿病のような症状、疲労感、視界不良、喉の乾き、排尿回数の増加などがあります。診断としては下記項目のうち3つ当てはまればメタボリックシンドロームと診断されます:
(1) 腹囲89cm以上(女)、102cm以上(男)
(2) 中性脂肪150 mg/dL以上
(3) HDL(善玉コレステロル)40 mg/dL以下(男)、50 mg/dL以下(女)
(4) 高血圧(130/85 mm Hg以上)
(5) 空腹時高血糖値(100 mg/dL以上)
治療法としては基本的に生活スタイルの改善(ダイエット、運動など)が効果的ですが血圧を下げる薬、コレステロルや血糖値を調整する薬も同時に使われることがあります。

  • 男性型脱毛症(AGA)

加齢に伴って男性の身体はアンドロゲン、特にジヒドロテストステロンに敏感になっていきます。頭皮がどの程度影響を受けるかは遺伝の影響が大きいと考えられています。
加齢以外にもさまざまな病気や手術の影響、ストレス、ホルモンの変化などが考えられます。遺伝による脱毛は自然なものと考えられていますが、いくつか治療方法が存在します。フィナステリドやヂュタステリドという薬剤は5α-リダクターゼを抑制しテストステロンからジヒドロテストステロンへの変換を阻害することによって脱毛の進行を遅らせます。これらの薬剤は、勃起不全(ED)や性欲低下といった副作用の可能性もあります。薬物治療以外では手術による移植なども治療方法の一つです。

  • 狭心症や心筋梗塞などの冠動脈疾患

心臓の動脈壁にコレステロルがたまることによって、動脈が細くなり、心臓への血流が阻害されます。症状としては胸の痛み、息切れ、心筋梗塞、心臓発作があげられます。薬物治療や心臓にステントをいれる治療などが行われます。
生活習慣の改善、つまり健康的な食事と適度な運動が、症状の改善や進行をとめる方法として推奨されています。アルコールの過剰な摂取に気をつけ、禁煙、日々の運動と健康な食事の習慣は冠疾患を予防できると考えられます。

  • 痛風

痛風は関節炎の一種で急な痛み、腫れ、発赤、関節が敏感になるといった症状で現れます。多くの場合は足の親指の関節から発症します。原因は関節における尿酸結晶の蓄積です。痛風は、血中尿酸濃度が高いときに発生することが多い病気です。尿酸はプリン体を分解する際に分泌されますが、プリン体は特に肉、内臓系と海鮮類に多く含まれています。アルコールと果糖ベースのジュースも尿酸を上げます。
尿酸は血液中に溶け、腎臓を通じて尿にて排出されますが、尿酸が血中に多すぎる又は腎臓の排出量が少ない時に痛みの原因の尿酸結晶ができやすい状態にあります。痛風は治ったり再発したりしますが、以下のような発症を防ぐ方法があります:
(1) 十分な水分の摂取
(2) アルコール制限又は禁酒
(3) 低脂肪乳製品
(4) 肉と魚の摂取を控える
(5) 適切な体重管理
診察は関節液測定(尿酸結晶)、血液(尿酸、クレアチニン)、超音波(尿酸結晶)、Dual energy CT scan(尿酸結晶の検出)があります。
治療として抗炎症剤やコルヒチンが一般的に使われています。尿酸の生成を抑制する薬又は尿酸排出を改善する薬もあります。
  • 慢性腎臓病

腎臓は廃棄物や余分な液体を血液から濾過し尿として排出します。腎臓の機能が阻害されると液体、電解物と廃棄物が危険なレベルまで体内に蓄積されます。慢性腎臓病の進行によっては、透析又は移植を行う必要性がでてきます。
症状として吐き気、嘔吐、食欲の低下、疲労感、睡眠障害、排尿量の変化、集中力の低下、筋痙攣、足の腫れ、痒み、胸の痛み、息切れ、高血圧などがあげられます。原因としては糖尿病、高血圧、糸球体腎炎、間質性腎炎、多発性嚢胞腎疾患、膀胱尿管逆流症、腎盂腎炎、前立腺拡大や腎臓結石やがんによる尿路の詰まりが考えられます。
診察としては血液検査(クレアチニンや尿素など)、尿検査、超音波、腎臓組織の生検などがあります。治療法としては高血圧薬、コレステロルを下げる薬、貧血の薬、利尿剤(腫れを緩和する)、骨を守る薬(カルシウム、ビタミンDなど)、たんぱく質摂取制限(廃棄物の低下のため)などがあります。腎不全が進行すると人工透析や腹膜透析、腎臓移植という選択肢があります。

  • 腎臓がん

腎臓がんは、喫煙、肥満、高血圧、透析治療、遺伝、カドミウムや一部の除草剤などが原因となります。早い段階では症状は殆どありません。がんが進行すると血尿、背中の痛み、食欲の低下、体重減少、疲労感、熱などが現れてきます。予防法としては禁煙、健康な体重の維持、血圧管理などが効果的だと考えられています。診察としては血液・尿検査、CTやMRIによる画像評価などが一般的です。早期発見にて検診や人間ドックなどによる超音波検査が有用です。治療法としては手術による切除又は部分的切除があります。手術以外ではがん細胞の凍結療法、分子標的薬による治療、免疫療法などがあります。

  • 男性不妊

不妊症の原因の3分の1は男性と考えられています。男性不妊の原因は精子生成能の低下、精子機能の異常や精管の閉塞が代表的ですが、その他の疾患(精索静脈瘤、感染症、糖尿病、手術や薬物による射精困難,抗精子抗体、精巣腫瘍、停留精巣、ホルモンの異常、精子を運ぶ精細管の阻害、染色体異常、セリアック病、薬物、手術など)や生活習慣(薬物、アルコール、喫煙、ストレス、うつ病、肥満)も原因になりえます。
妊娠に至らない事以外にも様々な症状があります。性機能の変化(性欲の低下、射精困難、勃起不全など)、睾丸の痛みや腫れ、呼吸器感染症、臭いがしない、女性化乳房、体毛の低下などが症状として現れる可能性がります。
診察としては問診、精液検査、超音波、ホルモン検査、射精後尿検査、遺伝学的検査、精巣生検などがあります。正確な原因を特定することが困難な場合もあります。治療法は。手術、感染症の治療、性機能改善薬、テストステロン補充療法、生殖補助治療などが受けられます。様々なサプリメントが効果がある場合もあります。

  • 精巣腫瘍

精巣腫瘍の症状には、精巣の腫大や腫れ、精巣が重く感じる、腹部の痛み、陰嚢の不快感、女性化乳房、背中の痛みなどがあります。殆どの精巣腫瘍は生殖細胞から発症します。
精巣腫瘍のリスクを高める要因としては停留精巣、精巣の発育異常、遺伝、年齢(15−35歳が最もリスクが高い)、人種などがあります。診断方法は超音波、血液検査、CTなどがあります。がんが見つかった場合はがんの種類と病気の進行度(ステージ)を評価します。ステージは基本的に血液とCTにて測定します。治療法としては手術(精巣摘除、リンパ節郭清など)、放射線、化学療法などがあります。

  • 睡眠時無呼吸症候群

睡眠時無呼吸症候群は基本的に下記3種類に分類できます: 閉塞性睡眠時無呼吸症候群(喉の筋肉障害によるもの)
中枢性睡眠時無呼吸症候群(脳による伝達障害によるもの)
複合睡眠時無呼吸症候群(上記両方を合わせた疾患)
睡眠時無呼吸症候群の症状としては鼾、睡眠中無呼吸な時間、睡眠中空気をあえぐ、起床時口の乾燥、朝頭痛、不眠症、日中の眠気、集中力低下、イライラ感などがあります。閉塞性睡眠時無呼吸症候群のリスクファクターとしては肥満、太い首、細い喉、高齢、遺伝、アルコール摂取、鎮静剤、精神安定剤、喫煙、鼻づまりなどがあげられます。
中枢性睡眠時無呼吸症候群に関しては高齢、心臓病、薬物性の痛み止め(メタドンなど)、脳卒中などがリスクを高めます。睡眠時無呼吸症候群は糖尿病や肝臓異常など様々な合併症を起こすリスクもあります。診断としては問診以外にも夜間睡眠ポリグラフや家庭用睡眠テストがあります。治療法としては軽症の場合は生活習慣の改善(体重減少や喫煙など)が十分な場合もありますが重症の場合は持続的気道陽圧(CPAP)、口腔器具や様々な手術(組織の切除、萎縮、顎の位置修正、インプラント、神経刺激、気管切開など)の選択があります。


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